SE・ITエンジニア時代に経験した辛い現実TOP3

今回は、IT業界で働いていると直面するであろう辛い現実を3つほどご紹介します。
私も過去3回という転職の中で、エンジニアからプロジェクトマネージャーに至るまで幅広いポジションを経験してきましたが
これらの辛い現実に苦悩し、肩を落とした経験が幾多もあります。
今後、SE・ITエンジニアを目指す方、就職される方には知っておてほしいですね。

① 無謀なプロジェクトに参画する

一つ目は「無謀なプロジェクトに参画する」です。
特に日本においては、絵に描いた餅のようなシステムが、幾多も存在します。

その背景として、顧客の無理な要望に応えてしまった「顧客の言いなりプロジェクト」の存在があります。
特に日本では、ITサービス企業に勤めているIT人材が70%程度と欧米と比べてユーザ企業側にIT人材の割合が少なく、請負契約でシステムを構築するのが主流です。
つまり、システムを使う顧客はITの知識がなくてもお金さえあればシステムを作れる環境なのです
この絵に描いた餅のようなシステムを無謀なスケジュールでプロジェクトを実行すSE・ITエンジニアは、結果とにかく疲弊します。私もそうでした。
同時に、「システム企画」「要件定義」といった上流工程が如何に重要かを思い知らされました。

② 顧客とメーカーの板挟みになる。

二つ目は、「顧客とメーカーの板挟みになる」です。
SE・ITエンジニアは、全てを一から開発するわけではなく、既成製品を利用する事がよくあります。
具体的には、アプリケーションの開発・販売をしているメーカーの製品を調達・設定をして、顧客へ導入するということです。
このように既成製品を使用することで、コストメリットを獲得する事ができるからです。

例えば、今回セキュリティ機能は○○社のセキュリティ製品を使おうといった具合です。

しかしながら、ここで「顧客とメーカーの板挟み」が発生します。
顧客側の要望とメーカー側のサービス内容とで乖離が発生する事があるからです。
例えば、○○社のセキュリティ製品ではログ出力はCSVファイルでダウンロード可能だが、それ以外の方法がない。
顧客としては、ログを自動でクラウド上のファイルサーバへ保管したい。といった具合です。

ここで我々SE・ITエンジニアの出番となりますが、現実、顧客の要望に沿えない事も多々あります。
そして、顧客からは「なんでそんな製品をオススメしたんだ」とシンプルに怒られます。
最初からそこまで顧客のやりたい事を細かく纏めきれていなかった我々に問題があるのですが、全ての機能を把握するほど規制製品の調査に時間を取れないのも実態です。
私も何度か失敗を経験し、この問題には製品選定の段階である程度対処できるようはなりましたが、時々やはり細かい機能を見落としてしまうこともあります。

③ 製品と製品の相性という、謎の現象に悩まされる。

3つ目は、「製品と製品の相性という謎の現象に悩まされる」です。
SE・ITエンジニアは、複数の製品やバージョンを組み合わせてシステムを構築していきますが、A社の製品を使うと、一方でB社の製品が動作しないという謎の現象に悩まされることがあります。
このような場合、開発元へ問い合わせし、調査を依頼しますが、まぁこれが難航するケースが少なくありません。
A社としてはB社の事は知りませんし、逆も然りで平行線となることも多々あります。
我々SE・ITエンジニアは、両者の見解を理解しながら、問題を紐解いていく必要があります。

調査が難航し、気が付いたら時間だけが経っていたなんてよくある話です。
顧客にも説明する必要があるため、事実関係を整理し、想定原因と対策を考える力が求められます。

最後に

今回はIT業界に勤めていて、ITプロジェクトならではの辛かった経験3つほど紹介しました。現在、IT業界に勤めている方は何れも共感頂けたのではないでしょうか。
纏めると、プロジェクトでは複数の関係者が関わっており、自分ではコントロールできない事が多く、それが一番ストレスとなります。

エンジニアがより本来したい仕事と環境で働ける。そんな未来が訪れる事を祈るばかりです。

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