本記事では、ITコンサルタントの業務内容と必要なスキルセットについて解説します。
・ITコンサルタントがどんな業務か知りたい。
・ITコンサルタントに必要なスキルを知りたい。
という方は是非最後までご覧ください。
ITコンサルタントとは？
ITコンサルタントは、ITに関する秘書のような存在です。
どのメーカーにも属さずに、客観的判断や顧客への助言をする事で、顧客およびITシステムを良い方向へ導いていきます。
実際の業務としては、IT戦略の策定やRFP作成、プロジェクト運営の補助や運用管理に至るまで、幅広い業務領域を担当します。
従って、IT知識はもちろんの事、多様な関係者とのアサーティブなコミュニケーションや事実関係を整理した上で、問題に対処する力が求められてきます。
ITコンサルタントが担当する工程は？
ITコンサルタントは特にシステム企画、要件定義といった上流工程を担当します。
しかしながら、ケースバイケースで設計～構築フェーズのプロジェクト管理や、運用保守の改善を担当する事も少なくありません。
ITに関する顧客の悩みに対応するのであれば、担当する工程といった話はあまり本質的ではないのかもしれません。
業務内容① IT戦略の策定
IT戦略と言っても、攻めの戦略と守りの戦略があります。
攻めの戦略は、新しい領域にチャレンジする事や、ITで組織を改革するようなことを計画します。
例えば、RPAによる業務の自動化やAIを活用したチャットロボットの導入などが、このケースに該当します。
逆に、守りの戦略では、既存システムのリプレースや改善についての投資を計画します。
この攻めと守りにそれぞれいつまでに、どの程度資金を投資するのか、顧客の予算をヒアリングしながら計画していきます。
業務内容② システム化計画の策定
IT戦略の策定後、実際にどのようなスケジュール・体制で戦略を実行するのかを計画します。
ここでグランドデザインと呼ばれる、いわば抽象的なシステム構成図を作成していきます。
業務内容③ RFP作成支援
システム化の計画ができたら、次は開発パートナーの選定です。日本企業の殆どが自前でシステムを構築するのではなく、ITベンダーへの発注を行います。
従って、業者が見積もりを作成する上で必要な「要件を纏めたもの」＝「RFP」を作成します。
業務内容④ PM・PMO支援
実際のプロジェクトマネジメントを支援する業務です。
PMO（プロジェクトマネジメントオフィス）というのは、PM(プロジェクトマネージャー）の補佐的な立場ですが、プロジェクト全体を俯瞰して評価し経営者へ報告する役割も担っています。
ITコンサルタントになるためには？必要な能力は？
ITコンサルタントになるためには、下記の経験と能力を身につけたうえで、いわゆるコンサルティングファームへ入社するのが典型的なパターンです。
ただし、新卒でコンサルティングファームへ入社する方もいます。
私も様々なコンサルタントと仕事をしていますが、どちらのキャリアでも活躍する方は一定数いるイメージです。
続いて、ITコンサルタントに必要な能力を4つほど紹介します。
①論理的思考能力
物事を論理的に考えて、アウトプットする能力です。思考能力と言っていますが、考えるだけではなく相手に伝えるためのアウトプット能力も非常に高いレベルで求めれます。
というのも、ITコンサルタントはITに理解のない経営者へその重要性を説明しなければならないため、より論理的に組み立てる必要があります。
②アサーティブなコミュニケーション能力
論理的な思考や発言に加えて、重要になってくるのが相手を受け入れつつ、自分の意見を発信する柔軟な会話力です。
助言するといっても、最終的には、顧客はお金を払ってくれる発注側のため、顧客が正しいと思うことを受け入れつつ、本当によい方向へ進むように意見を発信する必要があります。
ITに関する知識
こちらは言わずもがなですが、上流工程ではインフラ・アプリ関わらず幅広いIT知識と先端技術への理解が必要になります。
先端技術、セキュリティ、アプリケーション、ネットワーク、データベース、ストレージ、認証、クラウドなど上げれば、キリがありませんが、できる限りの技術を経験しておきましょう。
プロジェクトマネジメントの知識
プロジェクトマネジメントの知識と経験は必須といっても過言ではありません。
実務経験に加えて、どのプロジェクトでも通用するプロジェクトマネジメントの知識体系「PMBOK」やチーム管理経験など、一通り経験しておきましょう。
まとめ
いかがだったでしょうか。
ITコンサルタントとは顧客の一番近い所で仕事をするので、様々なスキルが求められます。
非常に難易度が高い業務ですが、その分やりがいと成長を感じれるはずです。
興味がある方は是非将来のキャリアプランとして一度考えてみてくださいね。
