プロジェクトマネージャーとは?具体的な業務内容について解説

本記事では、プロジェクトマネージャーはどんな仕事なのか、筆者の実経験を踏まえた、具体的な業務内容を紹介をします。

プロジェクトマネージャーとは?

プロジェクトマネージャーは、プロジェクトの計画・運用・監視を主とし、それに関わる様々な調整と管理業務を行うプロジェクトの管理者です。
プロジェクトが成功するか否かは、このプロジェクトマネージャーにかかっているといっても過言ではありません。非常に責任が大きく、やりがいがあるポジションです。
管理業務としては、計画通りにプロジェクトが進んでいるかを管理する進捗管理や、コスト(お金)の管理、品質の管理など様々です。
PMBOKと呼ばれる世界的にスタンダードなプロジェクトマネジメントのひな型では、管理領域として下記の10個に定義されています。

1.総合マネジメント
2.スケジュールマネジメント
3.品質マネジメント
4.コストマネジメント
5.コミュニケーションマネジメント
6.スコープマネジメント
7.リスクマネジメント
8.資源マネジメント
9.ステークホルダーマネジメント
10.調達マネジメント

プロジェクトマネージャーが担当する工程は?

プロジェクトマネージャーが活躍するのは、要件定義~テスト工程です。運用工程では実際には、運用管理者へバトンタッチする事が多いです。
(もちろん、その限りではありません。)
システムの導入に広く関わることができるため、ITの技術的な部分が好きであり、かつ多くの人関わりながら仕事をしていきたい人にオススメのポジションです。

業務内容①プロジェクトの見積もり作成

まず、プロジェクトを達成する上で必要なコストの計算を行います。特に、人的資源と呼ばれる、プロジェクトの目的を達成するには、どのレベルのエンジニアが何人、何か月必要なのかという見積もりを行います。
プロジェクトで必要な機器調達(ハードウェアやソフトウェア製品の見積もりは、私の経験上、営業担当者が主担当のケースが多いです。
人的資源の見積もり方法は、プロジェクトの規模や段階、また組織の状況によって異なりますが、類推見積もりとファンクションポイント法というよく使われる見積もり方法をご紹介します。
・類推見積もり:他の類似しているプロジェクトの過去実績より、見積もる手法
・ファンクションポイント法:必要機能数と複雑さの重みづけから、工数を試算する方法

業務内容②プロジェクト憲章の策定

プロジェクトをスタートする際、まず初めにやるべき事が、プロジェクト憲章の策定です。
プロジェクト憲章では、プロジェクトの目的や達成すべきゴール、ゴールへ到達するための、具体的なスケジュール計画を定めたり、プロジェクトの範囲(スコープ)を定めます。
例えば、ワンピースだと、我々は「世界一の海賊王になる」=ゴール/「この海で一番自由でありたい」=目的/そのために、「1年以内にグランドラインを超える」=具体的なスケジュールを設定というような具合です。
また、海賊のため、山賊に関する事柄は対象外。というような範囲を定めます。

業務内容③プロジェクト計画書の作成

続いて、プロジェクトの運営ルールを定めます。例えば、プロジェクトの体制、会議の頻度、課題の管理方法など、プロジェクトを運営するにあたって必要なルールを決めていきます。
そして、ルールをドキュメントに纏めたものをプロジェクト計画書とし、顧客と合意します。

業務内容④プロジェクトの運営/監視

最後に、実際にプロジェクトの運営と監視を行います。基本的にはプロジェクト計画書に従って、プロジェクトを運営していきます。ただし、プロジェクト計画書では決められなかった細かい事や実際に運営して改善すべきことは常に良い方向へ修正をしていきながら、プロジェクトを運営していきましょう。
監視では、プロジェクトがスケジュール通りに進んでいるか、プロジェクトチームの工数は当初の見積もりと比べて想定通りか、メンバーのモチベーションは低くないかなど、プロジェクトに悪影響を及ぼす要因がないかを常に見逃さないことが重要です。
ITプロジェクトでは、事前に形になっているものを開発するわけではないので、やはり不足の事態や、想定外の事が起こることが少なくありません。
またプロジェクトの期間が長いと、顧客側の担当者が変わってしまうケースなどもあります。
このような状況でも、冷静にゴールを見失わず、プロジェクトを推進していくマネジメント能力とリーダーシップが必要になってきます。

プロジェクトマネージャーになるためには?

まずは、目の前の仕事で結果を出し続け、顧客や社内から信頼される社会人になることです。
プロジェクトマネージャーはプロジェクトの数だけ存在しますし、何か特殊なスキルが必要なものではありません。
むしろ、基本的なビジネススキルが備わっていることが重要です。
ただし、プロジェクトマネージャーに任命されるだけではなく、多くのプロジェクトの経験を通す事で、肩書として「プロジェクトマネジメントに強み」がありますと、胸を張って書けるようになります。

プロジェクトマネージャーのとある一日

筆者のプロジェクトマネージャーとして過ごしたとある一日を紹介します。
一例ですが、プロジェクトマネージャーをより具体的にイメージしていただけると嬉しいです。

8:00~9:00 メールを返信する。
9:00~9:30 朝のPJミーティングに出席する
9:30~10:30 顧客への報告資料を作成する。
10:30~11:00 資料の印刷しながら、お茶(チームリーダーと意見交換)
11:00~12:00 移動
12:00~13:00 移動しながらご飯。
13:00~14:30 顧客へプロジェクトの状況報告をする。
14:30~15:00 顧客と雑談しながら、お茶。
15:00~16:00 家に帰ろうか迷いながら、会社へ戻る。
16:00~18:00 進捗と課題の確認。電話対応。
18:00~19:00  メールを返信する。悩むメールは明日の朝一までの宿題。

 

 

 

 

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